夏の暑い日や冬の寒い日、車内の快適さを左右するのがエアコンの性能です。「最近冷え方が弱い」「風量が落ちた」「なんとなく効きが悪い気がする」という症状は誰でも経験があるはず。エアコンは使用頻度が高いため、ちょっとしたトラブルでもストレスにつながります。そこで今回は、エアコンの効きが悪くなる主な原因と、効果的な対処法を見出し付きで分かりやすく解説します。
1. 最も多い原因は“エアコンガス不足”
エアコンが十分に冷えない原因の約半数は、エアコンガス(冷媒)の不足だと言われています。本来は密閉された状態で循環していますが、経年劣化によりホースや接続部のわずかな隙間から少しずつ抜けてしまうことがあります。
ガスが減ると冷房能力が低下し、どれだけ温度を下げても涼しくならない状態に…。
ガスの補充だけでなく、ガスを一度抜いて不純物を取り除き、適正量に充填する「エアコンガスクリーニング」を行うと、驚くほど冷えが改善するケースも少なくありません。
2. フィルターの汚れは風量不足とニオイの原因に
風量が弱い、エアコン使用時にニオイがする……そんな症状がある場合は、エアコンフィルターの汚れが原因かもしれません。
フィルターには花粉やホコリが蓄積しやすく、1年〜1年半ほどで目詰まりを起こします。詰まった状態では風量が落ちるため、車内が冷えるまで時間がかかってしまいます。
また、フィルターが汚れているとカビや雑菌が増殖しやすくなり、嫌なニオイの発生源になります。定期的な交換を行うことで、風量の回復やニオイの軽減にもつながります。
3. コンプレッサーの故障など“部品トラブル”も要注意
エアコンの心臓部であるコンプレッサーが正常に動いていない場合は、冷房機能が大きく低下します。「ガラガラ音がする」「冷風がまったく出ない」といった症状がある場合は、早めの点検が必要です。また、エバポレーターやコンデンサーなど内部部品の詰まり・汚れも効きを悪くする原因になります。
エアコンは複数の部品が関係して動作しているため、原因の特定には専門的な診断が不可欠です。
